矯正歯科コラム

2020.02.14

一期治療を行う症例③ 6歳臼歯の位置異常

乳歯が虫歯になり、抜けたり欠けたりしているのをそのままにしていませんか? 乳歯は永久歯が生えるための場所取りをするための重要な役割があります。
永久歯でいちばん最初に生えてくる6歳臼歯(第一大臼歯)は乳歯列の一番奥に萌出します。そしてその後、時間をかけて残る乳歯10本が同じ数の永久歯に生えかわってゆきます。

乳歯が早く抜けた場合、第一大臼歯が本来の場所より前にずれて出てくることがあります。そうなると、その後に生えてくる永久歯のスペースが少なくなり、歯ならびが悪くなったり、最悪の場合は、永久歯が埋伏(生えてこずに顎の骨の中に埋まったままになる)したりすることにつながります。
こういったケースでは、一期治療で第一大臼歯を本来の位置までもどす必要があります。

紹介したケース以外にも、乳歯を早期に失うことで、奥にある歯が手前に倒れて、後から生えてくる永久歯の場所をふさいでしまうことは多くあります。
乳歯だからといって甘く見ずに、しっかりと管理をしていきましょう。