矯正歯科コラム

2021.02.18

八重歯はかわいい?

私が子どもの頃は、「八重歯はかわいい」とよく言われていました。
昔はタレントにも歯ならびが悪い方が多くいらっしゃいましたが、最近はほとんど見かけなくなりました。

実際には八重歯という歯はなく、歯ならびが悪く、犬歯(前から3番目)が前にはみ出した状態のことです。顎が小さい人の場合、最後に生えてくる犬歯の場所がないのでこうなることが多いのです。

 

見た目はもちろんですが、清掃性(歯みがき)に難があり、また、犬歯は咬み合わせを営むうえで大切な役割があるので、矯正治療できちんと並べておくことが今後のお口の健康を考える上でおすすめです。

ある教科書によれば、顎が小さい人の場合は、歯ならびが悪いか前歯がとびだすかのどちらかになるけれども、美しく見える人は口唇が引きしまっているため歯ならびが悪くなりやすく、それが結果的に八重歯が魅力的にみえる感性につながったのだとか。
つまり、八重歯自体がかわいいのではなく、かわいく見える顔立ちの人に八重歯が多いということですね。