上下で歯の大きさのバランスが違っていると、いくら矯正治療で歯を並べてもきちんとした咬み合わせを作ることはできません。全体的に歯が大きい、小さいといった場合はよいのですが、下の歯だけが大きい、または小さいといった場合に不都合が生じます。
「tooth size ratio」とは、上下の歯の大きさの比率のことで、検査時の歯型で歯の大きさを計測するとわかります。
実際の治療では、上の2番目の前歯が小さい、下の前歯が大きいということが多いようです。
バランスの問題を矯正治療で解決するために、以下のような方法がとられます。
①小さな歯を大きくする
小さい歯の部分のスペースを余分に空けたまま矯正治療を終了し、差し歯などで対応する
②大きな歯を小さくする
大きい歯をヤスリなどを使って削ります。小さくできる量には限界があります。
③抜歯部位を工夫する
抜歯が必要な矯正治療の場合は、抜歯する場所を工夫することで、バランスの差を補うことができる場合があります。