こどもの矯正歯科

適切な時期に、必要な矯正治療を

こどもの矯正お子さまの歯ならびや咬み合わせが気になり、矯正治療を検討されている親御さんも多いと思います。
・治療が必要な状態か?
・いつ始めたら良いか?
・期間や費用はどれくらい?
よくわからないことも多いのではないでしょうか。

こどもの時期の矯正治療は、状態により前後しますがおおよそ上下で永久歯の前歯が生え揃う7歳くらいに行います。
この時期に矯正治療を行ううえで考慮しないといけないのは、まだお子さまが成長段階にあり、治療をした後もあごの骨の大きさや形が変化し、歯が生えかわっていくことです。これらの変化を見通した上で、この時期にやった方が良い事と、しなくて良い事をしっかりと見極めることが大切です。
歯がねじれているからとりあえず並べてみる、歯が生えるスペースが足りなさそうなのでとりあえず拡大するといった場当たり的な治療を受けないようにしましょう。

おこさまの歯並びをチェックしてみましょう

こどもの矯正治療で改善することが望ましい主なケース
  • 受け口(下顎前突)
  • 前歯でかめない(開咬)
  • 乳歯が速く抜けた
  • でこぼこ(叢生)
  • 前歯が出ない(埋状)
  • すきっ歯(正中離開)

アイコンをクリックすると症例のページにジャンプします

こどもの時期に矯正治療が必要なケースは以下の場合などです。

  • 早期に治療することで、永久歯になってからの治療が不要になる場合、または軽減できる場合
  • 歯ならびや咬み合わせが悪いことで、歯や歯ぐきに損傷を与えていて、放置しない方が良い場合
  • 顎の成長に悪影響を及ぼしている場合
  • 歯ならびや咬み合わせが悪いことで、発音に問題がある場合 など

当ホームページの矯正歯科コラムに、早期治療(一期治療)を行った症例を掲載していますので、ご覧ください。
実際に治療が必要な状態かどうかは、親御さんの見ためだけで簡単に判断がつくものではありません。気になる場合は、いつでもお気軽にご相談ください。

こどもの矯正

年齢が早ければ早いほど良い?

「早期発見・早期治療」をうたう医院も多いようですが、すべてのお子さまに早期治療が必要というわけではありません。必要なケースに該当しないような場合は、永久歯が生えそろうまで経過観察を行ってから治療を始めた方が良い人もいます。どんな症例でも早く装置を付けた方が良いとか、アゴを拡げて抜歯をしないで治せるというのは間違いです。
早く始めないと手遅れになると不安をあおられるようなケースも多いようですが、複数の医院の意見を聞くなどして、冷静に判断していただきたいと思っています。
ただし、早期治療が不要と判断されても、将来の治療に悪影響がおきないよう、生えかわりなどの経過観察を行うことを、当院では推奨しています。

日本歯科矯正専門医学会(JSO)は、歯科矯正分野で初のガイドライン「上顎前歯が突出した小児に対する早期矯正治療に関する診療ガイドライン」を発表しました。小児期の矯正治療に関する客観的な指針が示されております。ぜひご覧ください。

http://www.jso.or.jp/html/aboutjso/guideline.html

治療期間

歯を動かす期間として半年~1年程度かかります。
その後、後戻り防止のための保定装置を半年~1年程度使用することがあります。

矯正治療の副作用・リスク

歯を動かす際に歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります
長期に装置を装着することから、歯の磨き残しがあると虫歯、歯肉炎、歯周炎になるリスクがあります。
患者さんの協力(定期的な来院、口腔ケア、矯正装置の使用など)不足によって、計画通りに治療が進まなかったり、綺麗に仕上がらなかったりする場合があります。
極めて稀に、歯とそれを支える骨が癒着していることで、矯正力をかけても歯が動かないことがあります。